『人を動かすナラティブ なぜ、あの「語り」に惑わされるのか』
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あなたの「物語(ナラティブ)」が狙われている!
不安や怒りを煽り、社会を分断する「情報兵器」のメカニズム。
新聞協会賞2年連続受賞&ボーン・上田記念国際記者賞受賞の ジャーナリスト、待望の最新刊!
「ナラティブ」という英語の表現がある。
日本語では「物語」「語り」「ストーリー」「言説」などと訳されることが多い。
物語性を示す言葉で、これほど広い意味を持つ単語は日本語にはない。
だが、英語圏では日常的に使われている言葉でもある。
私たちは頭の中で、無意識的にナラティブを語り続けている。
学校や職場に向かう道すがら、「今日はどんな一日にしよう」とか、家路につく電車や車の中で、「明日はどんな一日になるだろう」と思い浮かべながら、いつの間にかストーリーを創っている。ハッピーな物語になる時もあれば、自己嫌悪の物語に終始する時もある。
頭の中に浮かぶナラティブは私たちの感情をかき立て、個人を、そして社会を突き動かす。
私たちはナラティブに囲まれて生きているにもかかわらず、ナラティブがいかなる力を持ち、なぜ人間を虜にするのか、そのメカニズムをほとんど知らない。
本書では、近年国内外で起きたさまざまな事件や現象の背後に潜むナラティブのメカニズムとその影響力を解き明かす。